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盲腸(急性虫垂炎)になった時の話

渡英2ヶ月前に急性虫垂炎になった時のことについて書きます。渡英前に治療しておいて良かったと心の底から思います。

 

それは突然やってきました。平日の15時頃、出張の帰りで羽田空港に到着し、お昼ご飯を食べた後なんとなくお腹が重たいような気がしました。たまたまだろうと思い、家に帰るため電車に乗っていると、急にお腹が痛くなってきました。お腹が痛いだけでなく、冷や汗も止まらなくなり、だんだんと立っていることもできないほどの鋭痛が襲ってきました。早く横になりたいという一心で、お腹が痛いのを耐えながら、なんとか家に帰ることができました。家について横になり、お腹を擦っても痛みが治まらない。とりあえず痛み止めを飲んだものの、1時間ほど経っても痛みが軽減せず、むしろ悪化していく…いくら寝返りや唸ってもどうにもなりません。その日は幸運にも夫が在宅勤務をしていたため、お腹が痛いことを告げ、救急医療に電話で問い合わせてもらい、夜間に診察可能な病院にタクシーで急いで向かいました。この時立ち上がることも難しいくらいお腹が痛く、タクシーに向かうまでの道も、夫の支えが無いとフラフラして歩けないくらいひどい状態でした。
診断の結果は急性虫垂炎。急性虫垂炎にかかった親族は聞いたことがないし、周囲の友人でかかったことがある人が少なく、心配でたまりませんでした。さらに時期がお盆休み前で、お盆は地元に帰ることと、2日後に友人の結婚式を予定しており、渡英前最後に友人に会える機会であったため、その休みをとても楽しみにしていました。担当医から初発は抗菌薬を飲んで和らげることができるが、再発の可能性もあり、イギリスに行くのなら手術することを勧めると言われました。今まで手術の経験がなく、さらに自分の臓器の一部を切除されることに恐怖を感じていました。結局その日は決断しきれず、抗菌薬を飲んで痛みを和らげることができました。
渡英1ヶ月前に差し掛かった頃、腹痛は無いものの、もしイギリスで またあの同じ腹痛に襲われたら私は助かるのだろうか、と心配になりました。日本で手術しておいた方が言葉が通じるし、保険も確実に適用されることを考えると、日本にいる間に手術しておこう!と決断しました。早速診察してもらった病院に行き、手術の意向を伝え、スケジュールを調整し渡英日の3週間前に手術することに決まりました。手術の恐怖はありましたが、これでイギリスに行っても急性虫垂炎再発の心配がなくなる、という気持ちの面でポジティブになれたことが大きかったです。手術は腹腔鏡手術で行われたため、臍を含む3個所に傷はあるものの、小さい傷です。無事手術を終えて数日で退院し、術後の状態は安定していました。
その後、イギリスに着て1週間ほど経ったところで、臍から膿が出てきました。痛みはありません。対処方法は自己流ですが、薬局で消毒剤と傷口用の薬を塗って乾かし、擦れないようにするため絆創膏を密閉しないように注意して貼って数日過ごし、2週間ほどで膿は出なくなりました。
さらに術後半年以上経過しましたが、臍から膿が出てくる以外のトラブルはありません。
手術をしたおかげで、いつ急性虫垂炎再発に襲われるかという恐怖がなくなったため、本当に日本にいる間に手術をして良かったと思います。